飲食店の閉店は「物件契約解除」「原状回復」「厨房機器・什器の処分」が同時並行で進む、人生でも最大級にストレスのかかるイベントです。私自身が買取専門店の店長だった時代、退去日まで2週間を切ってからの駆け込み相談を何件も受けてきました。本記事では、退去日からの逆算スケジュール、買取金額が最大化される見積もりタイミング、絶対に避けるべき3つの失敗を、業界の中にいた立場から正直に解説します。
飲食店閉店の買取は「退去日マイナス2ヶ月」が分かれ目
飲食店閉店時の厨房機器・什器の買取金額を最大化したいなら、退去日の2ヶ月前から動き始めることです。これは私の店長経験と業界の感覚から断言できます。2週間前を切ってからの依頼は、買取側にとっては「足元を見られる案件」になり、複数業者で比較する時間がないため相見積もりが取れず、強気の査定が出にくくなります。
逆に2ヶ月前なら、5社見積もりで上下40万円差みたいな現象が普通に起きます。営業を続けながら徐々に什器を売却していく「段階売却」も対応可能で、原状回復費用を確保しながら計画的に閉店を進められます。
退去日からの逆算スケジュール
飲食店閉店の理想的なスケジュールは以下の通りです。
- 退去2〜3ヶ月前: 複数の買取業者に見積もり依頼。営業中の店舗を見てもらうのがベスト
- 退去1〜2ヶ月前: 業者決定。営業を続けながら、徐々に什器を売却するスケジュール調整
- 退去1ヶ月前: 営業終了。最終棚卸し・在庫処分
- 退去2週間前〜退去日: 一括撤去・搬出
- 退去後: 原状回復工事(最低2週間〜1ヶ月)
分けて売る戦略で買取額を最大化する
もう一つ私がFC加盟・退店経験者として伝えたいのは「分けて売る」戦略の有効性です。厨房機器はホシザキ・マルゼン中古に強い専門店、家電は大手リユースchain、什器・家具はオフィス家具買取専門店、レジ・POSは決済機器バイヤー──こうやって品目ごとに業者を分けると、まとめて1社に依頼するより20〜40%高くなることが普通にあります。
手間はかかりますが、原状回復費用に充てたいお金が30〜50万円増えるなら投資する価値があります。複数業者対応に慣れた仲介サービス(出張買取マッチングサイト等)を使うのも有効な選択肢です。
業務用厨房機器の買取相場目安
飲食店閉店時に出てくる主要厨房機器の買取相場をまとめます。
- 業務用4ドア縦型冷蔵庫(5年以内): 80,000〜180,000円
- 業務用コールドテーブル(5年以内): 30,000〜80,000円
- 業務用ガスコンロ(5年以内): 30,000〜120,000円
- 業務用フライヤー(5年以内): 30,000〜100,000円
- 業務用製氷機(5年以内): 50,000〜180,000円
- 業務用食洗機(5年以内): 80,000〜300,000円
- 業務用オーブン(5年以内): 100,000〜400,000円
- スチームコンベクション(5年以内): 200,000〜800,000円
10年以上経過機器は半額〜1/4程度。冷媒R-22機器は買取不可になる場合も。
テーブル・椅子・カウンターなど店舗什器
什器の買取は「セット販売」がポイントです。バラ売りすると評価が下がりますが、テーブル20台・椅子40脚・カウンター・棚など店舗で使っていた構成のままセットで売ると、新規開業の飲食店オーナーから直接需要があるため買取金額が上がります。
- テーブル+椅子セット(20坪相当): 100,000〜500,000円
- カウンター(10席程度): 50,000〜300,000円
- 業務用冷蔵庫付きカウンター: 150,000〜500,000円
- ステンレス製シンク・作業台: 30,000〜150,000円/点
絶対に避けるべき3つの失敗
店長時代の経験から、飲食店閉店で絶対に避けるべき3つの失敗を共有します。
- 退去前日の駆け込み依頼: 買取側は「足元を見る」しかなく、相場の半額以下になることも
- 1社だけに頼む: 複数業者見積もりで上下40万円差は普通。最低3社、できれば5社
- 「どうせ売れない」と諦めて捨てる: 10年落ちの冷蔵庫でも数万円〜十数万円付くことがある
原状回復と買取の両立
買取業者に依頼するときは「原状回復対応」もできるか確認すると効率的です。買取業者の中には、什器撤去〜壁紙・床・什器跡の補修まで対応してくれる業者もいます。別々に発注するより、買取業者にまとめて依頼したほうが30〜80万円安くなることがあります。
ただし、賃貸契約書に「指定業者での原状回復」と書かれている場合は要注意。買取業者の解体作業が認められないケースがあるため、契約書とビル管理会社に事前確認しましょう。
リース品の取り扱い
業務用厨房機器・POSレジ・複合機の一部はリース品の可能性があります。リース品は所有権が業者にあるため、勝手に売却することはできません。リース契約書を確認し、リース業者にも閉店通知をしましょう。リース品の早期解約は違約金が発生することがあります。
まとめ|飲食店閉店買取は「2ヶ月前」「分けて売る」「相見積もり」
飲食店閉店時の買取金額を最大化する3つの鉄則をまとめます。
- 退去日マイナス2ヶ月で動き始める - これだけで30〜50万円の差が出ます
- 分けて売る戦略 - 品目ごとに専門業者へ。20〜40%高くなる
- 最低3社、できれば5社の相見積もり - 強気の査定を引き出す
これだけで原状回復費用に充てるお金が30〜80万円増えることが普通にあります。閉店は人生でも最大級にストレスのかかる時期ですが、買取で取り戻せる金額も実は大きい。早めに動いて、次に進む準備をしてください。
退去前日の駆け込み依頼は、相場の半額以下になります
飲食店閉店一括買取を売るなら、まとめて一番高く。
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